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この生の意味は、君の元にあるのだと。
そうであってほしいと、心から願うから。
「有り難う、神無」
「……こちらこそ」
神無は僅かに濡れた瞳で微笑んだ。
「私と出会ってくれて、側にいてくれて有り難う。氷月とこうしていられて、私、本当に嬉しい」
そっと握り返してくれる手。
罪も痛みも、全てを共に背負うと言ってくれた愛しい人。
だからこそ、狂おしい願望が燃え上がる。
いつまでも、君と行きたい。
苦しみと、歓びの生。
これからの道行きを。
腕に力を込め、神無を引き寄せる。
彼女の体をすっぽりと包み込んでから気付く。
あの晦の夜より神無が小さくなったように感じるのは、自分の背が伸びたからか。
もっともっと大きく、強くなりたい。
この手で彼女を守れるように。
いつだって、寄り掛かれる場所になりたいから。
「好きだよ、神無」
ずっとずっと、目覚めて微笑みに出会ったあの時から。
『良かった……!気が付いた』
ずっとずっと、恋していた。
清らかな魂の、ただ一人の存在に。
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Reservoir Amulet2