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「氷月」

名前を読んでくれるだけで、毎日が輝いて。

「私も氷月のこと……」

好きという言葉が、確かに空気を震わせて。

澄んだ涙が、神無の頬を伝う。

「前にも言ったけど……。あの時は哀しませてしまったから。今度は、笑って聞いてね。私、知っている貴方も知らない貴方も、全部、全部大好き」

だから、今度は。

氷月は指でそっと綺麗な涙を拭い、薄く色付く唇に口付けた。

朱に染まった涙ではなく、透き通る涙を流す神無に、言い尽くせぬ想いを伝えられるように。

甘く熱く燃え上がる恋情で、この口付けで、少しでも慰めを。

やがて唇を離し、微笑んで告げる。

「今度は、幸せに生きて行こう。一緒に」

「……ええ」

幸せそうに笑ってくれるだけで、胸は満たされる。

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