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「色々押し付けちまって悪いな。頼む」

「はい」

神無が微笑んで頷き、隣の氷月を見上げる。

「氷月さんも、もし良かったらご一緒しませんか?」

「それはいいけど……。あの人って誰?」

「私達が使っている武器に祈祷して下さった方です。他にも色々と協力して下さっているんですよ」

「ふうん……」

反応が悪い氷月に向かい、鏑は軽い調子で説明を加える。

「どんな人だかは会ってみりゃ分かるさ。それに美人!これは重要だよな」

「もう、お父さん!何を言っているんですか」

「あんただって綺麗だよね」

さらりとした氷月の言葉に、いつもの言い合いを始めようとしていた二人の動きが止まった。

「……氷月さん?あの、誰がですか?」

「あんた以外の誰に当てはまるのさ」

目を見て更にさらりと返され、神無は驚いたように大きな瞳を見張った。

「ええと……有り難うございます」

「何でもないような顔して、凄い事を言う奴だな」

横を向いてぼそりと呟いた鏑が、気を取り直したように言う。

「ま、とにかく気を付けて行って来いよ」

「はい。行って来ます」

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