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二人が軽く頭を下げて出て行くと、研究室の中は急に静かになった。
煙草に火を付け、鏑は椅子の背もたれに体を預ける。
「……元を断つか」
ただでさえ影魂という厄介な相手と戦わねばならないというのに。
この上、更に訳の分からない相手が出て来るのか。
しかし、何があるとしても大丈夫だろうと思える自分もいる。
「氷月と神無がいればな」
危険があるかもしれないと分かっていて彼等を巻き込むのには躊躇もある。
けれど、様々な痛みを乗り越えて此処に来てくれたから。
希望である事には間違い無いのだ。
それは、流れる時の川に投げられた小さな石。
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Reservoir Amulet2