03
食品を納めた袋を手に研究所へ戻ると、白衣に身を包んだ勇とひかりが待ち構えていた。
二人の姿を見付けるなり近付いて来る。
「お帰り。さあ、神無ちゃん。私と来て」
「えっ?どうしたんですか、ひかりさん」
「どうしたって、今夜の見回りはお前達だろ?だったら、それなりに準備しないとな」
驚いた顔をした神無に、勇が当然のように答える。
「今日は大晦日だ。夜には初詣に行く人で通りも混み合う。見回りのついでに、お前らも行って来いよ」
「神無ちゃん、振袖を着付けてあげる。翼ちゃんがね、今夜は神社のお仕事が忙しくて来られないからって、私に教えてくれたの」
「ひかりが着たら七五三になりそうだけどな。神無なら似合うだろ」
すかさず拳を繰り出すひかりとそれを防ぐ勇を見ながら、神無が戸惑うように言う。
「でも、良いんでしょうか?」
「大丈夫。鏑さんも良いって言ってたし」
「写真撮るって、張り切ってたぜ」
何とも鏑らしい。
「じゃあ行こう、神無ちゃん」
「あっ、はい!」
- 83 -
[*前] | [次#]
しおりを挟む
ページ:
Reservoir Amulet2