06
これまでに立ち入った事の無い場所に踏み込むと、空気が変わった。
廊下を歩く白衣の研究者の数は減り、厳かな雰囲気で満ちている。
限られた者だけが入る所なのだと、すぐに分かった。
勇はすれ違う人に会釈をしながら進み、一番奥の扉の前で足を止めた。
後に続く氷月の方を振り向いて、真剣な表情で言う。
「此処から先は、この研究所内で最も重要な場所だ。見聞きした事は他言無用で頼む」
「……分かった」
返事を確認し、勇は分厚い扉を押し開けた。
中に入って行くと、広い空間を大きなガラスの窓が二つに分けているのが見えた。
透明なガラスの前に立ち、向こう側を眺める。
そこにあるのは、巨大な装置だった。
中央には人が通れそうな空洞があり、その中はよく見えない。
「時空間移動制御装置だ。お前はあれを通って此処に来た」
隣に佇む勇が、予想していた通りの言葉を述べた。
黙って見詰める氷月に、淡々と説明を続ける。
「誤って利用される危険を指摘され、これまでに何度か破壊された事もある。それでも、この技術でしか成し得ない事もある筈だ。だから俺は、此処で研究を続けてる」
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Reservoir Amulet2