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『貴方は幸せに、生きてね……』

思い出すだけで己の体が引き裂かれそうになる、あの時へ。

そこまで考えて、氷月ははっと息を詰めた。

あれが、時を越える装置ならば。

戻れるのだろうか。

やり直せるのだろうか。

悔やんでも悔やみ切れない過ちを。

すぐに、何を考えているのかと打ち消したけれど。

それでも、自分でも驚く程に心が揺れていた。

自分が犯した罪を無かった事に出来るなんて、思ってはいない。

ただ、もしも会えるなら。

もしも、もう一度会えるのなら。





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