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淡い銀色の飾り玉は、艶やかな黒髪によく合った。
想像通りに。
「はい、ちゃんと挿せたよ」
「でも……いいんですか?これは氷月さんの大切な物なんじゃ……」
戸惑う瞳で尋ねた神無に、自嘲するように笑う。
「僕が持ってても仕方無いし。折角だから、あんたにあげるよ」
「…………」
神無は一瞬、何かを問いたげな泣きそうな顔をした。
しかし結局は何も言わずに、黙って再度頭を下げる。
その胸に、どんな事が去来していたかは分からない。
知らない内に傷付けてしまったのかもしれない。
きっと繊細に揺れている感情全てを計るなんて出来ない。
けれど、それでも。
今宵は晦、全ての穢れを清める日だから。
懺悔出来たら良い。
今まで話せなかった事まで、全て。
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Reservoir Amulet2