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「姐さんは自分達の間でも伝説となる位、最強の方だからです!」

「最強?」

「はい!自分達の間では、手合わせして勝った方を上と認めるんですが」

何の不良グループだ。

呆れる大地に向かい、火影は照れたように続ける。

「実は、最初は姐さんを女と侮っていまして。そんな自分が恥ずかしいです。姐さんこそ、まさしくこの界隈を統べるに相応しい方です!」

「……はあ」

統べるとはどういう意味か、きっと知らない方がいいだろう。

刑事の大地に対しても特に動じずに接しているから、物騒な事では無い筈だ。

取り敢えず、そういう事にしておこう。

無理矢理自分を納得させて大地が頷いた時、洋服に着替えた翼がハンドバッグを片手に戻って来た。

「お待たせしました。……大地さん?どうかしましたか?」

思わずまじまじと見詰めてしまった大地に向かって、不思議そうな瞳が向けられる。

「いや、何でもない」

先程火影から聞いた情報は、ひとまず忘れると決めて首を振る。

「では、行こうか。警部も待っている」

予想外の協力者を見たらさぞ驚くだろう矢島を想像しながら、車を停めてある駐車場に向かって歩き出す。

今は、人が突然行方不明になるという事件を解決しなくてはならないのだ。





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