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現場に着くと、待ちかねていたように矢島が近付いて来た。

「おお翼君。いつもすまないね」

「いいえ、お役に立てるなら嬉しいです。お煎餅もご馳走様でした」

「いやいや、歓んでくれたなら何よりだ」

朗らかに笑った後、初めて火影の存在に気付いた矢島は目を見張った。

「あ、あの、どちら様で?」

明らかに怯えた様子で尋ねた矢島に、翼が笑顔で答える。

「永倉火影さんです。私の知り合いの方で、事件の解決に協力してくれると言って下さいまして」

「そ、そうか!翼君の知り合いか。それは心強いなあ」

引きつった顔でそう言うと、矢島は守を呼んで来ると言い残して速やかにその場を離れて行った。

火影に恐れをなして退散したらしい。

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