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大地がそう応じた時、先に立って歩いていた火影が不意に振り向いた。
「おい、あんた」
「は、はいっ?」
迫力ある視線を向けられて、守が慌てて背筋を伸ばす。
端で見ている分には面白い程の怯えぶりだ。
「人が消えたのは、この辺りか」
「はいっ、そうです!友達数人と歩いていた女子高生が一人、忽然といなくなったそうです」
大地は説明を聞きながら、その場所を見回した。
朝ともなれば通勤者や通学者が行き交う通り。
人目もある場所で、突然人が消えた。
「何か変わったものを見たという人はいませんか?」
翼の質問に、守が首を振って答える。
「いいえ。今のところそういった話は出ていません」
「そうですか……」
それきり翼は口をつぐんだが、何かを考えている事は横顔から読み取れた。
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Reservoir Amulet2