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少し経ってから大地が天照神社を訪れると、既に祭りの準備を手伝う先客がいた。

シャツの袖を勇ましくまくり上げ、額にははちまきを巻いている。

「こんにちはっす!」

「こ、こんにちは」

肩に木材を担いだ火影に威勢良く声を掛けられ、反射的に挨拶を返す。

「今日は祭りっすよ!血が騒ぎますね、間無刑事!」

「そうですね」

取り敢えず話を合わせて頷いたが、火影が言うと何となく物騒な気がするのは何故だろう。

「間無刑事も祭りの準備を手伝いに?」

「そんなところです」

そこへ、社から出て来た翼が近付いて来た。

「あ、大地さん。来て下さって有り難うございます」

「ああ。これ、差し入れだ」

煎餅の袋を渡すと、翼は心から嬉しそうに礼を言った。

翼に差し入れと言えば煎餅しか思い付かなかったが、こんなに歓んでくれるなら良かったと思う。

「お祭りと言っても、金魚すくいとかりんご飴とかがある訳では無いのですけど。大切なのは儀式ですし」

「儀式?」

「はい。この一年の穢れを払い、神々にこの地を守り恵みを与えてくれる感謝をお伝えするんです」

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