04
少し経ってから大地が天照神社を訪れると、既に祭りの準備を手伝う先客がいた。
シャツの袖を勇ましくまくり上げ、額にははちまきを巻いている。
「こんにちはっす!」
「こ、こんにちは」
肩に木材を担いだ火影に威勢良く声を掛けられ、反射的に挨拶を返す。
「今日は祭りっすよ!血が騒ぎますね、間無刑事!」
「そうですね」
取り敢えず話を合わせて頷いたが、火影が言うと何となく物騒な気がするのは何故だろう。
「間無刑事も祭りの準備を手伝いに?」
「そんなところです」
そこへ、社から出て来た翼が近付いて来た。
「あ、大地さん。来て下さって有り難うございます」
「ああ。これ、差し入れだ」
煎餅の袋を渡すと、翼は心から嬉しそうに礼を言った。
翼に差し入れと言えば煎餅しか思い付かなかったが、こんなに歓んでくれるなら良かったと思う。
「お祭りと言っても、金魚すくいとかりんご飴とかがある訳では無いのですけど。大切なのは儀式ですし」
「儀式?」
「はい。この一年の穢れを払い、神々にこの地を守り恵みを与えてくれる感謝をお伝えするんです」
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