08


社の前には紅の布で飾られた立派な朱塗りの舞殿が建ち、荘厳な雰囲気を醸し出している。

「出来ましたね、火影の番長!これで天承さんの神々しいお姿が、一層引き立ちますね!」

「そう言ってもらえると嬉しいっす、繁森刑事!」

いつの間にか意気投合したらしい守と火影は、汗を拭いながら固く握手を交わしている。

「お疲れ様です、大地さん」

ふと気付くと、先程まで皆と一緒に働いていた翼が隣に立っていた。

そして、湯飲みに入った緑茶を差し出す。

「皆さんにお配りしていたら、遅くなってしまってすみません」

「ああ、有り難う」

受け取りながら、周りを改めて見回す。

いつしか固い友情で結ばれたらしい皆は、思い思いの場所に座って湯飲みを手にしている。

これだけの人数なのに紙コップではなく陶器の湯飲みで出すところが、何となく翼らしい気がする。

「もうすぐ日が暮れますね。そうしたらお祭りが始まりますから。それまではゆっくりなさっていて下さいね」

「貴女は、これから舞の準備か?」

「ええ、そうですね。そろそろ支度をしないと」

「……そうか。楽しみにしている」

そう言うと、巫女は微笑んで頷いた。

「はい。頑張ります」

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