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頭を下げた翼が社の方へ歩き去るのをぼんやりと見送っていると、思いがけない声が聞こえた。

「あら、大地。あんたも来てたのね」

「あ、姉貴!?何で此処に……」

歩み寄って来た千景は、当然のように言う。

「今日はお祭りなんでしょ?それに翼ちゃんの舞も見れるって言うし、来ない訳には行かないわよ」

「よく知ってるな」

「私、メルマガ登録してるもの」

またもや当然のように返され、我知らず溜息が洩れる。

翼と会ったら、きっとまた服を改造しようとするに違いない。

彼女に迷惑を掛けないよう、弟として祈るばかりだ。

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