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「だから、伝えて行かなくてはならないんです。存在を知る人達が消えてしまわないように」

それもまた、彼女の役目なのか。

この小さな神社で、翼は一体どれ程のものを背負いながら過ごしているのだろうか。

「貴女は一人で、随分重いものを背負っているんだな」

潰されてしまいそうな位に。

まるで、この世界の影を知り担うように。

「私は一人ではありませんよ」

ふっと微笑み、翼は続けた。

「大地さんが、いて下さいますし」

切れ長の瞳に真っ直ぐに見詰められ、どうしてか目を逸らした。

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Reservoir Amulet2