05


捜査していた事件に動きがあり、アパートへ帰ったのは何日か警察署へ泊まり込んだ後の夕方だった。

さすがに疲れていた為、車は置いて電車とバスで帰る事にした。

バス停からアパートまで歩く道でも、何度も眠気を払おうと頭を振った。

部屋に着いたらすぐに寝よう。

何だか嫌に体も重いような気がする。

考えながら歩いていて、気付いたらアパートの前を通り過ぎてしまっていた。

立ち止まった前には、こじんまりとした神社がある。

アパートと、裏にある山との間に挟まれるように、それは静かにそこに在った。

赤い鳥居に、掃き清められた玉砂利。

こんな所に神社があったなんて知らなかった。

思わず立ち尽くして眺めていると、奥から一人の巫女が出て来た。

長い黒髪を後ろで束ね、真紅の袴と白い千早を身に付けている。

何処から見ても、巫女のイメージそのものだ。

「初めまして。天承翼と申します。こちらへどうぞ」

翼と名乗った巫女は礼儀正しくお辞儀をすると、神社の中へと誘おうとする。

「いや、すみません。俺はたまたま通り掛かっただけで」

慌てた大地が口を開くと、翼は切れ長の瞳を向けて来た。

「でも、つかれていらっしゃるでしょう?」

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