10


何処となく冷たい切れ長の瞳のせいか、若く見える割に落ち着いた雰囲気のせいか、何となく近寄り難く思える。

「また何かあったらいつでもお越し下さい。貴方、憑かれ易いようですから」

「…………」

冗談ではない。

内心でそう思いながら、頭を下げてその場を後にする。

もう関わらない方が良いだろう。

今起きた事は、速やかに忘れた方が身の為だ。

あの巫女とも、もう会わない方が良い。

しかしそんな希望を余所に、僅か三日後に天承翼と再会した。

近所のスーパーで弁当を見ている時、ロングコートにブーツという服装の娘が目に留まった。

何となく何処かで会ったような顔だと思っていたら、向こうが大地に気付いた。 

一瞬驚いたように目を見張り、それから頭を下げて来る。

「こんばんは。その後、体調は如何ですか?」

そう声を掛けられて、あの天照神社の巫女だと気付く。

巫女も外では、普通に洋服を着るものらしい。

もう会いたくないと思っていたのに、こんなにすぐに会ってしまうとは。

- 143 -






[*前] | [次#]

しおりを挟む


ページ:



Reservoir Amulet2