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何処となく冷たい切れ長の瞳のせいか、若く見える割に落ち着いた雰囲気のせいか、何となく近寄り難く思える。
「また何かあったらいつでもお越し下さい。貴方、憑かれ易いようですから」
「…………」
冗談ではない。
内心でそう思いながら、頭を下げてその場を後にする。
もう関わらない方が良いだろう。
今起きた事は、速やかに忘れた方が身の為だ。
あの巫女とも、もう会わない方が良い。
しかしそんな希望を余所に、僅か三日後に天承翼と再会した。
近所のスーパーで弁当を見ている時、ロングコートにブーツという服装の娘が目に留まった。
何となく何処かで会ったような顔だと思っていたら、向こうが大地に気付いた。
一瞬驚いたように目を見張り、それから頭を下げて来る。
「こんばんは。その後、体調は如何ですか?」
そう声を掛けられて、あの天照神社の巫女だと気付く。
巫女も外では、普通に洋服を着るものらしい。
もう会いたくないと思っていたのに、こんなにすぐに会ってしまうとは。
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Reservoir Amulet2