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「ああ……。分かる」

或いは、分からない方が幸せなのかもしれない。

多分これは、触れてはならないものだ。

屈み込む翼の側に、影のように淀む黒いもの。

少し離れた位置にいる大地も、そこから発せられる冷気を感じる。

「これは、人の負の感情……。憎しみや嫌悪や恨みなどの思念が集まったものです。これまでの歳月の中で消え去らずに残ってしまった、世界の闇とも言えるでしょう」

翼が話しながら手を伸ばすと、黒い淀みは光に当てられたように少しずつ無くなって行く。

「そしてそれは、時折こうして凝り固まってしまう。人から生まれたものとはいえ、近付けば害をなします。こんな風に現れるのはまれなのですけど」

「どうして、あんなものが」

大地の言葉に翼は立ち上がって小さく息をついた。

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Reservoir Amulet2