06


何処へ行けば良いのか、明確な根拠など何も無い。

けれども呼ばれているような気がして、大地は電車に乗っていた。

目に見えぬ導きに促されるままに電車を降りて駅から出る。

これまでに来た事の無い街だと言うのに、迷わずに足は進んでくれる。

導きの声は胸騒ぎと呼べる程に大きくなり、大地はいつしか走り出していた。

そして病院に良く似た大きな建物の前に着いた。

此処だ。

この中に、彼女がいる。

そう思って門へと近付いたが、険しい顔をした警備員に阻まれる。

明らかに部外者の自分が立ち入れるような雰囲気ではない。

普段は知らないが、今は張り詰めた空気で満ちている。

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Reservoir Amulet2