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「側にいて下さい、大地さん。ずっと、私と」

「ああ」

望んだ言葉に微笑を浮かべ、引き寄せられるように体を近付ける。

どちらからともなく目を閉じ、唇が重なる。

これまで僅かに彼女の想い出を見て同調していた繋がりが、更に深くなる。

流れ込んで来るのは古の。

時を越えて生きて来た、神の力。

繋がって、重なって、分けられて。

たちまちに体の中を駆け巡り、同化する。

そして、ぽつりと。

胸の中心に、果ての無い冷たさが宿る。

底の知れない闇が自身の内にある。

これが、思念か。

集まり淀み凝り固まったもの。

身を任せればすぐにでも支配されそうな、限りの無い闇の静謐。

けれど、それを抱いた後であっても。

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