37
「さて、そろそろですね」
椅子から立ち上がろうとした翼に手を貸しながら尋ねる。
「そろそろ、というのは?」
「大地さんも見たでしょう?私と一緒に」
その言葉と同時に、すぐ近くにある装置が光を放った。
「そろそろ、還って来るんですよ。時を越えて戦ったお二人が」
翼は疲れ切った白い顔をしながらも、明るく続ける。
「一緒にお迎えしましょう、大地さん」
「ああ。分かった」
手を取り合って大きな装置の正面に回ると、鏑もやって来るところだった。
目的はきっと同じだろう。
後ろには神崎勇とひかりの姿も見える。
鏑は手を繋いだ大地と翼の変化に気付いたようだったが、微かに微笑んだだけで何も言わなかった。
勇とひかりもほっとしたような顔をしてから、装置の方へ向き直る。
- 201 -
[*前] | [次#]
しおりを挟む
ページ:
Reservoir Amulet2