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ただならぬ雰囲気だった氷月はともかく、自分には何の特徴も無い。
すると氷月が手を握り返しながら答えた。
「あの後、天承さんと仲良さそうに話してるの見たから」
「そ、そうか」
「良かったね。あんたと一緒なら、あの人は」
穏やかに微笑む翼に目を向けて、氷月は続ける。
「消えようとなんてしないで、今よりもっと笑ってくれる」
「なら、良いんだが」
そうなら良い。
翼にとって消えたくない理由、笑いたいと思う理由になれるなら。
これ程幸せな事は無い。
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Reservoir Amulet2