04


「大丈夫です。繁森さんに矢島さん、火影さんも皆お元気ですよ」

「ああ。俺もたまに連絡するから知っている」

気遣う瞳を向けた翼を安心させるように返して、そっと抱き寄せる。

「それに言っただろう。貴女がいてくれるから、俺は一人じゃない」

止めようもなく、時は流れて。

これから先、きっと避けられない別れはやって来る。

寂しくない訳ではないけれど、此処にこうしている事に後悔などしない。

「こうして世界の片隅で営みを見守っている今、貴女と過ごしている今が、俺は幸せだ」

「……はい」

もたれかかる翼の髪に唇を付ける。

指で白い頬に触れ、温もりを確かめる。

至近距離で見詰め合い、吐息が混ざり合った瞬間、軽やかなメロディが響き渡った。

- 210 -






[*前] | [次#]

しおりを挟む


ページ:



Reservoir Amulet2