06


午後、天照神社の鳥居をくぐる男女の姿があった。

「いらっしゃい」

「よく来たな」

出迎えた二人に、氷月と神無が頭を下げる。

「こんにちは」

「いきなり来てしまってすみません」

「いいえ。分かっていましたから」

微笑んで首を振った翼は、ふと目を見張って動きを止めた。

「……翼さん?」

訝しんだ大地が名を呼ぶと、我に返ったように二人を奥へと迎え入れる。

「あ、すみません。こちらへどうぞ」

「どうしたんですか、翼さん。もしかして具合でも……」

「あんたがぼんやりするなんて珍しいね。何か気になる事でもあるんじゃないの?」

氷月と神無も案ずるような瞳を向けた。

「あ、いえ……」

- 212 -






[*前] | [次#]

しおりを挟む


ページ:



Reservoir Amulet2