07


一瞬口ごもってから、翼は穏やかな眼差しで続ける。

「おめでとうございます」

「は?」

「氷月さん。これからは今まで以上に神無さんのお体を気遣ってあげて下さいね」

「ええと……?」

何の話なのか分からず不思議そうな顔をする二人に、静かな声は紡がれる。

「まだ少し先ですけど……。その時もこれからも、大切な存在が増える度に私達は祈りますから。価値ある生の道行きに、無数の幸あれと」

その言葉で、翼が何を言いたいのか大地には分かった。

新たな命が宿っているのだ。

氷月と神無の間で。

翼は人よりも少し早く、その事を感じ取れたのだろう。

暖かな気持ちが満ちて来て、大地も小さく呟いた。

「……おめでとう」

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