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「大地さん?」
心配そうにこちらを見上げる翼に向かって微笑み返す。
「大丈夫だ。行こう」
「はい」
いつも、美しい想いを証明する存在と共にいるのだから。
瞳を見交わし、指を絡める度、暖かな気持ちが溢れ出すから。
だから抱えている冷たさに流されたりはしない。
決して消えはしない闇さえ、むしろ飼い慣らしてみせる。
「あ、そうだ。あんた達に訊きたい事があったんだ」
不意に、先を歩いていた氷月が振り向いて言った。
「はい。何でしょう」
「お二人は、ずっと此処で世界を見守っているんですよね」
神無も足を止めて口を開く。
「ああ。まあ、そうだが」
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Reservoir Amulet2