03
「俺も出来れば見たくはないが、そういう訳にも行かないだろう」
大地はそう言うとシートをめくって路地の中に入ったが、想像以上の光景に顔をしかめた。
目の前は、まさしく血の海だ。
この分では三、四人は殺られたか。
「遺体は例によってほとんど発見されていません。しかし残っていた手足等から、被害者は恐らく三、四人と思われます」
後ろから着いて来た刑事が予想通りの報告をする。
「よくこんな時間に発見されたな」
「第一発見者は、毎朝この辺りをジョギングしている主婦の方です。路地に入る前の通りを走っていたら赤い物が流れていて、最初はペンキでもこぼれているのかと思って覗いたところ、ご覧の有り様だったという訳です」
「その主婦に同情するよ」
こんな光景は見ない方が自分の為だ。
「この分だと身元を突き止めるのも時間が掛かるな」
- 3 -
[*前] | [次#]
しおりを挟む
ページ:
Reservoir Amulet2