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大地が車のドアを開けると、中で待っていた翼が顔を上げた。

やる事が無かったのか、煎餅を食べていたらしい。

「お待たせしたな」

「いえ、もう良いんですか?」

「貴女を待たせているから、と言って抜けて来た」

「そうですか……。すみません」

運転席に乗り込んで、シートベルトを締めながら苦笑する。

「何故貴女が謝るんだ?警察としては、殺人事件の犯人逮捕に協力してもらって感謝しなくてはならないと思うが」

全て、翼が話した通りだった。

あの金庫からは白骨化した人間の頭部が見付かった。

今は遺体の身元確認と、女性の供述を元に他の部分の捜索に追われている。

「でもあの人は矢島さんの知り合いの娘さんでしょう?こんな事になるなんて思わずに、大地さんに相談に乗るよう言った筈です。きっと矢島さんも大地さんも、辛い思いをされたでしょう」

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