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これでは何を言っても無駄だろう。

大地は諦めて再びショーに目を向ける。

台詞や動き等は全て、ステージの袖から翼に指示が出されている。

午前のショーではながレンジャーの中でもイエローはあまり目立たない役という印象を受けたのだが、翼が演じているとやけに存在感がある。

話の内容は大地から見ると相変わらず下らなかったが、それでも子供達とついでに守は夢中になって観ているようだ。

滞りなくショーは進み、やがてクライマックスの戦いのシーンになった。

ひときわ大きな歓声が上がる中、大地はふと違和感を覚えた。

普段と演じている者が違うという事をなるべく目立たせないよう、翼は忠実に指示に従っているようで、今までは午前の回とほぼ同じ動きをしていたのに。

急にその動作に激しさが増した。

戦いではあまり活躍しない筈のイエローが、ステージの上を飛び回る。

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