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「ああ、それは分かっている。だが一体、誰が呪いなんて掛けているんだ?」

「私にも分かりません。ただ一つ言えるのは、相手はかなり強大な力を持った者という事と」

翼が一度言葉を切り、息を吸い込んで続ける。

「おそらくは自分の身さえ省みない強さで、世界を壊そうとしている事です」

「世界?」

急に話が大きくなって、思わず目を瞬く。

翼は冗談を言った様子も無く、真剣な顔で頷いた。

「あの呪いは人の心に巣くうもの。楽しさや歓びの感情に入り込んで、それを感じられないようにしてしまうんです。そうなれば、生きている希望を失った人々で溢れてしまう。その心には悲しみや憎しみ等の感情ばかりが育って行く。人の信じる力は大きいと、以前お話しましたよね」

「……生きて行く事に歓びが無ければ、世界の終わりを願うかもしれないという事か」

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