12
「それを、もしも世界中の人が願ったら……本当に滅ぼしかねない力となり得るでしょう。それよりも先に絶望に恐れ、人間同士で滅ぼし合うかもしれませんね」
途方も無い話とは思うし、いきなり世界などと言われても実感は湧いて来ない。
しかし実際に自分の目で絡み合う呪いの糸を見てしまえば、事実として受け入れるしか無いように思えて来る。
それ程に、あれは禍々しいものだ。
「私が毎日のように呪いを返して回っても、この街だけで精一杯です。私に出来るのは、本当に小さな事だけ。それでも、何もせずにいる訳には行きません」
巫女は厳しい瞳でそう言ってから、溜息をついて付け足した。
「返しを受けてもこれだけの呪いを放てるなんて……相手はどれだけの力を持っているのか、予想も出来ませんね」
「……翼さん」
- 92 -
[*前] | [次#]
しおりを挟む
ページ:
Reservoir Amulet2