04
大地は僅かに目を細めて挨拶を返した。
「おはようございます、翼【つばさ】さん。今日も寒いな」
「ええ、本当に。でも私、冬は嫌いじゃないんです」
巫女、天承【てんしょう】翼は白い息を吐きながら言う。
「特に冬の晴れた空は。自分の気持ちまで洗われるみたいで」
「奇遇だな。俺も同じだ」
「本当ですか?嬉しいです」
眩しい笑顔から目を逸らし、大地は呟いた。
「……貴女は元から綺麗だと思うが」
すると聞き取れなかったらしい翼が顔を覗き込んで来る。
「何か仰いました?」
「い、いや……何でも」
急に近付いた距離に慌てて首を振ると、巫女は不思議そうにしながらも身を引いて話題を変えた。
「そういえば、私に何か御用があったんですか?」
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Reservoir Amulet2