06
「今日は、お時間ありますか?」
「あ、ああ。それは大丈夫だが」
「良かった。それでは是非、一緒に携帯小説を読みましょう」
「携帯小説?」
いきなりの提案に戸惑う大地の袖を、巫女は楽しそうに引く。
「私のお薦めがあるんですよ。『沙羅夢幻想』という小説なんですが、主人公の由貴さんが素敵なんです」
「由貴さん?」
引かれるままに歩き出しながら、ちらりと翼の顔を見る。
何が何だか分からないが、彼女がこんなにも楽しそうならそれで良い。
今日、此処を訪れて、彼女に会いに来て良かった。
- 19 -
[*前] | [次#]
しおりを挟む
ページ:
Reservoir Amulet2