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賑やかな時間が去ると、やけに静かに感じられる。
「何だか嵐のような時間だったな」
「そうですね」
大地は微笑んで頷いた翼を見詰め、ずっと気になっていた事を口にした。
「翼さん。俺が主人公というのは、やっぱり本当なんだな?」
「ええ、本当ですよ」
「そうか……。じゃあつまり、その……」
暫し口ごもり、決意を込めて続ける。
「翼さんは俺みたいのが主人公で、嫌じゃないか?」
「は?」
珍しく呆気に取られた様子の翼から、大地は決まり悪く視線を逸らした。
「貴女は由貴さんのことを素敵だと言っていたし……。やはりああいった明るくて元気な方が主人公には相応しいのではと」
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Reservoir Amulet2