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そして数十分後。
紗貴は満足そうな笑みを浮かべて、メイクポーチを閉じた。
「さあ、出来たわ!やっぱり華憐ちゃんは黒髪だから浴衣が似合うわね」
有無を言わさず浴衣に着替えさせられ、髪のセットにメイクまでされて状況に付いて行けないまま尋ねる。
「ど、どうして浴衣なの?」
「いつもとは違う装いで、蒼さんをどきどきさせちゃおうっていう作戦よ」
紗貴は得意げに続ける。
「白いうなじが色っぽいし、ちょっとはだけて誘惑するの」
「私には無理だと思うけど」
過去に散々、当の蒼から子供扱いされて来たのだ。
自分に大人の色気など全く無い事は重々承知している。
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Reservoir Amulet2