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「俺が、華憐を嫌いになる訳無いだろ。俺だっていつも、お前を想ってる」
「え……。あれ?」
今度はこちらがぽかんとする番だった。
「私に愛想尽かして、他の女の人の所に行ってたんじゃ……?」
「誰だ、そんな適当な事言ったのは。さては信武と阿紋だな」
「そ、そうじゃないけど」
憤然とした蒼を見詰め、慌てて問い掛ける。
「じゃあ、最近手紙が素っ気無かったり、返事が来なかったりしたのは?」
「書こうとしたんだけどな。やっぱり直接言った方が良いかと思って」
「言う?何を?」
「ああ……」
そこで蒼は何かに気付いたように視線を下げた。
「そういえば華憐、さっきから何を持ってるんだ?」
「あ、これは……」
まだ手を握ったままだった事に気付き、ゆっくりと放す。
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Reservoir Amulet2