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そんな二人の会話を余所に、手元に視線を落とす。

「この色、私は好きなのだけど……。飛龍が気に入らないんじゃ駄目よね」

手にしていた紺青の衣を見詰め、溜息をつく。

「確かに、よく似合っていた」

「輝夜は、意外と落ち着いた色を好むのですね」

「ええ。これは夜明け前の空の色だから」

夜明け前。

去り行く夜と訪れる朝が混ざり合う刹那。

その瞬間の空の色を切り取ったかのような、深さ。

眠りの夜と目覚めの朝が混ざり合う静寂。

それはまるで、暁を慕う月の姫の祈りがほんの僅か叶う時のようで。

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