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やがて用意された衣装を見て、思わず絶句する。
「こ、これを着るの?」
「そうよ!やっぱり花嫁さんと言えばウエディングドレスでしょ!」
「う、うえでぃんぐ?」
「安心して!ちゃんとヴェールも用意してあるから」
紗貴は嬉々として近付いて来ると、着ていた衣を脱がせて代わりにウエディングドレスなるものを着せてくれた。
恐ろしくひらひらした衣を纏うと、何だか落ち着かない気持ちになる。
「うんうん、可愛い!待ってて、ちゃんと髪もアップにしないと。ヘアアイロン持ってて良かったー。金髪には巻き髪も合うもんねー!」
紗貴は楽しそうに一人で喋っているが、もう何を言っているかも分からない。
「あ、あの。こんなに肩を出していて良いものなの?」
「勿論よ。大丈夫、似合ってるから」
紗貴は不安を一蹴し、器用に手を動かし続ける。
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Reservoir Amulet2