15
「だが、こういう見慣れぬ格好をしたお前を見ると不安になるのだ。お前が天へ還ってしまうのではないかと。俺の手の届かない場所へ行ってしまうのではないかと」
「飛龍」
彼の気持ちが、触れた部分から流れ込んで来るようで。
体に回された腕に、そっと自分の手を重ねる。
「私は、何処へも行かないわ。ずっと飛龍の側にいる」
あの時選んだ事を、今も後悔などしていない。
天での永遠よりも、大地での刹那を。
愛しい人と共に生きて行くと。
「私の居場所は、飛龍の側にしか無いのよ」
「……有り難う」
安堵したような息を吐いて、飛龍は続けた。
「では祝言の衣装は、あの紺青の衣にするか」
「え?」
思わず驚いて声を上げると、不満そうに返される。
「何だ、その意外そうな反応は」
「だって、どれも私には似合わないって言っていたでしょう?」
- 43 -
[*前] | [次#]
しおりを挟む
ページ:
Reservoir Amulet2