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「しかし、またお前がこんな衣を着ては困るからな。俺が来るまで、誰にも見られていないだろうな?」

「大丈夫よ」

微笑んで答えると、飛龍は満足そうに言う。

「ならば良い。あの紺青の衣は、とりわけ似合っていた。あれは夜明け前の空の色だからな。派手過ぎず気高く、お前に合う」

興味無さそうな顔をしながらも、きちんと見てくれていたのだ。

そう分かって、言葉にならない歓びが込み上げて来る。

「ええ、そうするわ。有り難う、飛龍」

「礼を言うのは俺の方だ。こんな俺の側にいる事を選んでくれて有り難う。これからも、俺は過ちを繰り返し惑いながら生きて行くだろう。だからこそ……これからも宜しく頼む。輝夜」

「……こちらこそ」

自分はこの人の、こういう人間らしさに惹かれたのだ。

過ち惑い、後悔を繰り返しながら前へ進む。

そのしなやかな強さに。 

不器用で、時に愚かな程。

ひたむきに生きて己の生を全うしようとする様に。

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