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この想いを、感じてほしくて。

目を閉じて、静嵐の頬に口付ける。

「……っ」

静嵐が息を飲むのを間近に感じ、自分がした事の大胆さに気付いた。

「す、すみません!」

慌てて離れようとすると、腰を抱かれて逆に引き寄せられる。

「霄瓊」

吐息が肌に触れ、心地良い声が名を呼ぶ。

いつも支えてくれた温もりに包まれ、体から力が抜けて行く。

長い指が髪を梳き、そっと上を向かせる。

静嵐の髪から滴り落ちた水の粒が、頬を伝い流れる。

けれど一瞬感じたその冷たさも、与えられる熱ですぐに分からなくなる。

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Reservoir Amulet2