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口付けの合間に、静嵐が秘めやかに囁いた。

「俺達は哀しい記憶も全て守りながら……。生きて行こう、いつまでも一緒に」

「はい。静嵐」

此処へ来るまでは、本当に長い長い旅だった。

何度も何度も出会いと別れを繰り返して。

そして、今この時に辿り着いた。

ずっと共にいられる未来を夢見て。

(貴女の未来は、どうなるのでしょう)

無意識に伸ばした手が彼女から贈られたぬいぐるみに触れ、思いを巡らせる。

「……これは、何だ?」

ぬいぐるみに気付いた静嵐が、不思議そうに尋ねた。

「あ、ぬいぐるみのアルパカさんです。今日から、一緒に寝ようと思って。宜しくお願いします」

まだ紹介をしていなかったと思い出し、ぬいぐるみを膝に乗せて言う。

「…………」

静嵐は無言でぬいぐるみに手を伸ばし、離れた場所に置いた。

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Reservoir Amulet2