05
微笑んだ緋岐が、不意に顔を覗き込んで来た。
「で、紗貴。俺、今日は頑張ったし、ご褒美貰っても良いよな?」
「ご、ご褒美?」
見詰める瞳の熱さに息を飲む。
「ちょ、ちょっと待って!」
「駄目。疲れてるからパワーを補給しないと」
「……っ」
重なり合う唇の熱に、全てが溶けそうになる。
「運命の人に出会って色々な事があって恋に落ちて……。好きな人と幸せに、か。俺達にも当てはまるよな、紗貴」
濃い赤から濃紺に変わり行く光の中、彼は囁く。
「好きだよ、紗貴」
「ど、どうしたの?何だか、今日は……」
いつもと何処か違う気がする。
薄明かりの中で微笑む彼は、不思議な力を持っているようで。
恥ずかしいのに、目が離せない。
逸らせない。
- 72 -
[*前] | [次#]
しおりを挟む
ページ:
Reservoir Amulet2