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微笑んだ緋岐が、不意に顔を覗き込んで来た。

「で、紗貴。俺、今日は頑張ったし、ご褒美貰っても良いよな?」

「ご、ご褒美?」

見詰める瞳の熱さに息を飲む。

「ちょ、ちょっと待って!」

「駄目。疲れてるからパワーを補給しないと」

「……っ」

重なり合う唇の熱に、全てが溶けそうになる。

「運命の人に出会って色々な事があって恋に落ちて……。好きな人と幸せに、か。俺達にも当てはまるよな、紗貴」

濃い赤から濃紺に変わり行く光の中、彼は囁く。

「好きだよ、紗貴」

「ど、どうしたの?何だか、今日は……」 

いつもと何処か違う気がする。

薄明かりの中で微笑む彼は、不思議な力を持っているようで。

恥ずかしいのに、目が離せない。

逸らせない。

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