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結芽はすぐ側で微笑むソムニウムを、まだ信じられない思いで見詰めた。

その姿も声も、記憶の中のものと違いは無いけれど。

「そんな事があるんですか?夢の中の人が、本当に会いに来るなんて」

「勿論だよ。世の中には、ゲームの中のキャラクターが会いに来たっていう話もあるんだから」

あっさりと答えた彼の瞳を見返せなくて、目を伏せる。

「……あの、ごめんなさい。私、忘れていて」

「仕方無いよ。現実の力は強くて、幼い頃に見た夢を忘れてしまう人がほとんどなんだ。覚えていても、大人になってもう戻れないって嘆いたりする。僕達は、いつでも側にいるのにね」

夜の公園は静かだ。

ぽっかりと灯る街灯に、足元に伸びる影。

冷たい空気に、吐く息が白く溶けて行く。

全てが何気無い日常の現実のようで。

一方で、儚い夢であるかのように思える。

「静かだね」

「はい」

「この静けさに、今の君は何を想う?」

不意に向けられた問い掛けに、ごく自然に答えていた。

「もしも世界が終わるなら、それはもしかしたら、こんな静けさの中訪れるのかもしれない」

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