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彼の知る、かつての自分ならどう答えたのだろう。

そう思いながらも浮かんだままに呟くと、彼は笑った。

「変わらないね。やっぱり、結芽ちゃんは結芽ちゃんだ」

「え?」

「君はいつも、そう答えたよ。静けさは世界の終わりだって。夢が覚める時は、いつも音がしないからね」

夢の終わりは、世界の終わりの様。

幼い自分は、そう思っていたのか。

「じゃあ、世界の始まりは?」

ソムニウムは深く遠くを見るような瞳で続ける。

「一度、訊いてみたかったんだ。世界の始まりには、君は何を想うの?」

「始まり……。終わってもいないのに、始まるんですか」

「そうだよ。世界は毎日、終わり始まり壊れ築かれ続いて行く。夢と同じだよ」

毎日毎日、少しずつ色を変え形を変えながら。

揺らぐ世界は続いて行く。

「夢だけじゃない。現実だって、人の想いが創っているんだ。だから全く同じなんて事は有り得ない。眠って目覚めたら、世界はまた変わりながら続いている。いつも、終わりながら始まっているんだよ」

それは混沌のように。

今を生きる人の、かつて生きていた人の無数の想いが集まって。

それぞれの時を、景色を描いて。

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