第七班と予選観戦


第三試験の前に予選が行われる事になった。

あれほど警戒していた薬師カブトとやらはあっさり棄権。それがどうにも引っかかる。薬師カブトは大蛇丸の部下で何かしらの情報収集をしていたと睨んでいた私としては納得がいかない。

「レイ!お前と当たったら絶対勝ってやるぜ!なっ赤丸!!」
「ワンッ!!」

隣にいたキバにそう宣言されたが、無視を決め込み電光掲示板を見上げた。何やら隣で喚いているようだが、気にしない。

パッと電光掲示板に表示されたのは“ウチハ・サスケVSアカドウ・ヨロイ”。

「えー…では、これから第一回戦を開始しますね。ゴホッ…対戦者ニ名を除くみなさん方は上の方へ移動して下さい」

シカマルやアスマ先生達と上がろうと方向転換した時。突然、背後に気配を感じた。

「こらこら、そう警戒しないでよ。取って食いやしなーいよ」

上から聞こえた声にはっとなり、顔を上げると、笑顔のカカシ上忍がいた。

「アスマ、ちょっとキオさんに頼まれちゃったから、この子この試験中、借りていい?」
「おーわかった。レイ、オレらも近くにいるから、何かあったら来ていいからな」

素早い上忍同士のやり取りが交わされたかと思うとシカマル達になんの断りを入れる間もなくカカシ上忍に腕を引かれ、あっという間に第7班と合流。私は第7班と共に予選を観戦することを余儀なくされた。

右方向にいるシカマル達に視線をやりつつ思考を巡らせる。

疑問の一つ、サスケはチャクラや写輪眼を使用すると呪印が暴走してしまうらしいが、私の場合目が写輪眼になるだけで暴走はしないということ。もしや、サスケと私の呪印は全く性質が異なるモノなのかもしれない。

「さーてと、オレも一段落した所だし、説明をしようかな?」

いつの間にかカカシ上忍が私の隣に立っていた。さすが上忍。全く気配に気付けなかった。ただ人見知りが邪魔をして、心が落ち着かない。

「簡単に説明するけど…レイちゃんが写輪眼を開眼…いや、封印を解かされたというべきか…まあ、それはまた今度話すとして、その事はオレもキオさんも知っている」
「えっ…」
「オレはキオさんからさっき聞かされたんだけどね。詳しいことはキオさんから聞くといい」

息がつまるかと思った。

何で…カカシ上忍はともかく、父さんは何故この事について知っているのだろう…大蛇丸と接触したのか…?あるいは…

「ハイ、ストーップ」
「っ!!!」

いつも癖がでようとしたら、カカシ上忍がタイミング良く意識を呼び戻してくれた。それが何故か妙な既視感を感じ首をかしげる。

「まーったく、こういう所は昔から変わってないんだよね…」

ざわめきが絶えない試験会場。この時、シカマルが私を心配そうに見ていたのに気づかなかった。

「それで、まだレイちゃんは開眼したばかりで、使い方も分からない状態なわけだから、不安定で危ないっていうのは分かるよね?」

私は素直に頷く。

「で、これから戦わなくちゃいけない。ましてや、大蛇丸もいるこの中で、だ…いつ狙われてもおかしくない。何かあったら一早く対処できるように側にいてもらってるってわけ」
「御説明、ありがとうございました…」

父さんは私の気持ちも汲み取ってくれた結果、カカシ上忍に頼んだのだろう。正直、あの三人から離れられて良かった。大蛇丸に私が原因で目を付けられたら困る。
その点、この第7班はサスケから聞いた話によるともう目をつけられているらしいから問題ない。

「あと…キオさんからレイちゃんに伝言。“無意識下であろうと、絶対に写輪眼は使うな”だって」
「…はい」


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