その甲斐あって、めいちゃん人生初言葉は「シロ」。なんてこった。
初言葉が従姉妹の名前だなんて如何なものか。そう思うのは私だけのようで従姉妹達と母親達は喜んだ。お父さんは「娘はやらん!」と親バカ炸裂。論点がずれてるんですけど。
「シロ!シロ!」
キャッキャと嬉しそうするめいちゃんはとてつもなく可愛い。呼んでくれるたびに愛でたくなるのはしょうがない。めいちゃんが可愛すぎるせいだ。
私は二歳児になったばかりの小さな手でめいちゃんの頭を優しく撫でた。
「めいちゃんは眞白ちゃんが好きなんだねー」
「2人ともかーわーいーいー」
従姉妹達も進級し、小学校三年生と四年生。相変わらず喧嘩をすることもあるけれど、仲良くやっている。
上の子は舞、下の子は澪。精神年齢でいうと私の方が年上なので、ちゃん付けで呼ぼうとしたら断固として拒否された。代わりに「舞お姉ちゃん」「澪お姉ちゃん」と呼んでいる。ただ二歳児の口には難しいようで「まいねーちゃ」「みおねーちゃ」になってしまう。そこはご了承願いたい。
めいちゃんもゆくゆくは私のことを「眞白姉ちゃん」と呼んでくれるのだろうか。しかしそんな希望は儚く散ることになる。
私が三歳、めいちゃんが二歳になり、めいちゃんは私を「シロ」から「眞白ちゃん」と呼び始めた。それもそのばす、私のことを周りの皆は「眞白ちゃん」としか呼ばないのだから。必然といえば必然である。無念。
私はめでたく三歳になったわけだけれども、他の子に比べて随分発達が早い。まあ当たり前だ。見た目は赤ちゃん、精神は大人ですから。三歳児特有の散らかった文章は話さないし、唐突な話振りもしない。
もう少し子供らしく振舞うべきか悩んだ。しかし両親は不気味がることもなく「うちの子は天才!」と周りに自慢しまくるタイプだった。うん、深く考えるのはやめよう。あまり気にしない事にした。
「ポーズとって!」
「眞白ちゃんこっち向いて!」
ただ…そろそろ着せ替え人形は勘弁してほしいです。舞お姉ちゃん、澪お姉ちゃん。
無心で受け入れるしかないのが現状。ニコニコ笑顔を作り、めいちゃんと共に可愛くポーズを作るしかないのだ。
一つ問題点を挙げるとしたら、めいちゃんはこの遊びにだいぶノリノリである事。普通に将来が心配。