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「さあ……1回戦で早くも脱落者二人よ」
「え、そういうゲーム……?」
「続けて、第2回せーんっ!!」
地獄の王様ゲームが再び始まった。
気の抜けない選択だ……どのクジを引こうか……。
今度は手前のクジを引くことにした。
……赤い印がついている! なんと王様だ!!
「王様だ〜れだ?」
「俺だ」
里中は安心したようだが、天城はキワドい命令を期待している。……自分が指名されることは考えていないのか……?
なんとか有里を指名したいところだが……ここからは彼女の引いた番号は見えない。
「相棒、なーに見てんだ?」
ニヤついた陽介と目が合った。
くっ、バレている……!
「ほら王様! 誰? 何!?」
全員の視線が集まっている……。
「……5番が……膝に座る!!」
「うあ、また当たった……」
……有里だ!
「マジかよ!? お前どんだけ運良いんだっつの……」
本当に当たるとは思っていなかったらしい陽介は、羨ましげにこちらを見ている。
「永ちゃん、遠慮しちゃダメよ〜。あははは!」
「うん、遠慮しない」
「遠慮しろよ!」
陽介のツッコミが遠くに聞こえる……。
有里は、予想に反し対面する形で上に乗ってきた。
「もっと奥までよ、奥〜!」
「ちょっ、雪子!?」
天城の妙な煽りに反応し、言葉通り奥まで深く座ってきた。
太ももから感じる有里の感触……柔らか過ぎず、かといって硬くはない、極上の触り心地……触られ心地?
そして上半身に感じる、意外と大きい、柔らかな胸の感触……。
「ん〜……」
「!?」
座り心地が悪かったのだろうか、有里はもぞもぞと腰を動かし出した!
必死に耐えていると、察した陽介が、
「総司がもう限界だ……やめてやってくれ……!」
危ないところだった……。
「あ、有里、もう終わりだ……ッ」
「……遠慮しちゃった」
あれで……!?
大人しく着席した有里を見て、俺と陽介は同時に安堵の溜息を吐いた。
陽介と辛さを共有した……。
陽介と絆が深まった気がする……。