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里中さん達と別れた後、なんだかんだで瀬多君に家のすぐ近くまで送ってもらってしまった。

彼は気にするなと言ってくれたが、やはり初対面でここまで親切にしてもらうのは悪い気がした。今度何かお礼をしなければ。

そんなことを考えながら家に入ると、当然といえば当然だがリビングの電気が点いていた。

「おう、永。おかえり」

「た、だいま」

何となく言い慣れない挨拶にむずがゆくなる。

「あー、その……学校はどうだった? 上手くやれそうか?」

「あ、はい。なんとか」

「そうか」

それだけ聞くと、会話は終わった。

シンジさんに答えた通り、今まで通ってきた学校よりはうまくやっていけそうだと思った。

美鶴さんに"戻りたくなったらいつでも戻ってきて構わない"とは言われていたが、まだ先のことになりそうだ。

とはいえ、いつまでも美鶴さんの世話にばかりなるわけにはいかない。

バイトとかもしないと、と考えていたらいつの間にかシンジさんがキッチンで夕飯の準備に取り掛かっていて、私も手伝いに向かった。

"宿題でもやってろ"なんて言って追い返されそうだけど。

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