狩人と
虎杖くんが呪霊を引き付けて、集めたところを脹相さんが術式で祓い、取りこぼした分をまた虎杖くんと私で祓っていき、使えそうなのは取り込む。このパターンで順調に呪霊を祓っていた。
呪力はある程度回復したけど、まだ真人を出してはいない。単純にタイミングがなくて。でも仕方ない。
それは後々考えるとして、とにかく今は呪霊狩りに専念しようと思っていたところで、見知らぬ人が登場してしまった。
「恵くんおらんやん。俺が一番乗り?」
金髪で和服を着た関西弁の男。"恵くん"ってことは伏黒くんを知っているんだろう。そして探してるっぽい。
「君らも何してん。目立ちすぎやで、逃げる気ないん?」
金髪さんが言うことはもっともだった。悟先生の後ろ盾がなくなり虎杖くんの死刑が決定している今、こうして派手に呪霊狩りをするのは本当は得策ではない。けど、そうする必要があった。
「っていうか君、深山真実ちゃんやん? 呪霊に騙されて利用されとったんやってな。ほんま、女は情に流されやすくてかなわんわ」
そういうタイプの人か〜。呪術界の偉い人に多いタイプ。とりあえず伏黒くんと仲良しではなさそうだ。
ここには彼の発言が事実ではないことを知っている人しかいないので、刺激しないようにしおらしくしておこう。後ずさるようにして虎杖くんたちの後ろに下がり、気まずそうな感じでうつむいた。
「なんや、えらい聞き分けのええ子やな。――ま、俺が用あんのは恵くんやから、ぶっちゃけ君らは生死はどーでもええねん」
なんか不必要に敵を増やしそうなタイプの人だなーと思いながら眺める。
「伏黒に何の用だよ」
「死んでもらお思て。その前に一筆書いてくれると助かるねんけどな」
その言葉を聞いてこちらが臨戦態勢に入った瞬間、金髪の男は目の前にいた。尋常じゃない速さだ。おそらく術式の影響だろう。
「恵くん、君を探してるんやって」
虎杖くんと脹相さんに攻撃をしかける金髪さん。私には興味なさそう――
「女は下がっとき」
でもなかった。軽く腕で払われたかと思ったらすぐ後ろの壁に激突していて、思わずむせる。
「真実先輩!!」
「だいっ、じょぶ……!」
実際ダメージ自体はそこまででもない。強いというよりはとにかく速くて対処が遅れた。術式反転を使うまでもなく、ここで座り込んで従順な感じを出しつつ少し休めばすぐ回復するだろう。純粋な反転術式が使えればよかったんだけどな。
ともあれむせながら無事を伝えると、虎杖くんたちはまた金髪さんに向き直る。
「真実ちゃんは気絶させる気やったけど、思ったより丈夫やね。君らも、正直ナメてたわ」
金髪さんがまた仕掛けてこようとするが、それは叶わなかった。
周囲に異様な
「あれ? 1人じゃないんだ」
高専2年の特級呪術師――乙骨憂太だった。